大麻を吸おう!なんて言っただけでもなんだか捕まっちゃう国に日本はなったみたいだけど、いよいよ新法が施行される12月12日まで残り1ヶ月。THCの基準は現在流通しているCBDやらCBNやらに入ってる微量のTHCでも大犯罪になっちゃう厳しい基準。
効果効能を考えたら12月12日以降のCBD関連って、高額になって効果効能が格段に落ちるってことになるんだけどなんなんだろうね。撤退する事業者も多数あるけど、これはざっくりと効果効能がない商品を売るのは忍びないから撤退する、基準をクリアできないから撤退するが絡み合ってる。
before
まぁ、CBDは素晴らしい、THCは悪、私たちの商品は恐ろしいTHCなんか入ってない安全な商品です、って謳ってたのに実はこれまで販売してた商品にはTHCがこれからは大犯罪者になってしまうレベルで入ってました、ってことになっちゃうんだからヤバいよね。で、国がTHCはほぼゼロにしようっていう基準を明確にしてくれたんだから毒で恐ろしいTHCが無くなってやっと健全な製品ができるはず。これからが良い商品できるしこれからがより健全な製品が販売できるはずだけどなぁ。
まぁ、これまでみたいに枝なんだか種なんだかからとったっていう書類なくても良くはなるんだろうけど、高くなって効果効能が弱くなるか無くなるんだから購入者、減って当然。法を遵守して健全な商品ほど無毒無害無効果無効能により近づくってなんだろうね。
after
事業者が売り上げ激減、撤退なのは仕方ないけど、割を食うのは効果効能を感じて購入してきた一般ユーザーや患者。何してくれてるんだ、国は!って。規制が厳しくなったことで精神状態が不安定になり犯罪しちゃったら本末転倒。国のいう中毒や依存とはまったく真逆のことが起こっちゃうかもよ。THCの規制が犯罪を助長しました的な意味でのゲートウェイになっちゃったりして。
人間の身体って意外と繊細だから、ちょっと水足りないだけでもヤバいし、ビタミンやらミネラル摂取しないと不調になるし。体内で作れないなら外から摂るしかない。足りないんだから。足りてる人には必要なくても足りない人は必要。そこまで難しい理屈じゃない。ついでに体感求める人たちにはどんどんいろんな合成カンナビノイドが出てくるだろうしね。
そういや、CBDは合法でTHCは悪ってことで大麻ではなくTHCが麻薬ってことで麻向法の対象なんだけど、麻薬だから医療ではOKになるしね。一部のてんかん患者だけでなく必要な人にはきちんと届くように法運用してもらいたいし、運用で出てくる様々な弊害はしっかりと5年後の改正に向けて考えて欲しいところなんだけど、使用罪適用用の厳罰化方向にだけ焦点が当てられちゃうのかなぁ。トランプさん次第っていう黒船頼みしかないんだろうか。味噌みたいに国際的にはどうかわかんないけど遺産登録で国際的に認知させる、みたいなアクロバティックな方法は無いもんだろうかなぁ。
THCAなんかは簡単にTHCに変わっちゃうから新法施行以降はヤバいけど、今は移行期間でちょうど狭間。まぁ、CBNの前駆体とかCBDからいろんなカンナビノイドが簡単に作れちゃうのは折り込み済みみたいだけどどうするんだろ。結局、法律変わっても使用と所持の問題はクリアでもないし、CBDとTHCも関係やらそもそも大麻の基準やらヘンプの定義やらもほぼ解決できないままの見切り発車感ばかりが目につく中での施行なのはどんなもんなんだろうね。
なんだか出る出る詐欺で免許が出ることを前提に精力的に動き回ってたところが自己破産しちゃったりする一方で、法改正後を目指して新規事業として大麻栽培をはじめるところもちらほら。どう見ても最終的には嗜好品の栽培を目指してるよね、ってところもあるけど、そんなのじゃ免許出ないし、出たところで逮捕者出しちゃったり免許取消しなんてなったらその悪影響は計り知れないくらい大きい。それ見たことかって話になっちゃうし、一種免許を交付した地方自治体も好意的じゃなくなっちゃう。栽培したくても栽培することが条例で禁止されている鳥取県みたいになっちゃう。種を握りたいところやら、検査部門を牛耳りたいところやら、創薬握りたいところやら、なんやらかんやら業界再編と参入もはじまってるし、たかが大麻、されど大麻です。
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松浦良樹〈Matsumura Yoshiki〉プロフィール
1970年生まれ。環境問題や自然エネルギー、伝統文化などをメインテリトリーとするライターとして『AFF』『GQJAPAN』『環境ビジネス』『Earth Journal』など様々な媒体に執筆。大麻関連媒体では『HEMP LIFE』『HEMP TODAY JAPAN』など。
NPO法人日本麻協会理事などを務め、2016年7月に理事長(当時)・岡沼隆とともに国立京都国際会館で開催された「第1回 世界麻環境フォーラム」(別名「京都ヘンプフォーラム」)と呼ばれる「IHEF(International Hemp Environmental Forum)」の初イベントを開催した。このイベントには世界中から大麻の専門家や産業家の他、日本からは安倍昭恵総理夫人(当時)、京都市長、京都最古の神社である上賀茂神社宮司をはじめ、大麻に理解のあるメンバーが広く参加した。
また、蚊帳研究家として蚊帳の歴史や文化の研究に努めるとともに、ヘンプ100%の藍染の蚊帳やヘンプストロー、ヘンプフィルター、その他、衣食住に関わる大麻アイテムの開発に携わり、普及活動を続けている。
2019年ネパールで開催された「ASIA HEMP SUMMIT」において「大麻と蚊帳の博物館の創設」「日本の祈りに関連した大麻」に向けた企画で起業家賞を受賞。
また、タイ王国バンコクで開催された「アジア国際ヘンプエキスポ 2022 」では二大パビリオンのひとつ「golden hemp pavilion」の責任者を務めた。
2023年、青淵渋沢栄一翁顕彰会〈士魂商才〉賞を受賞。
アジア国際ヘンプEXPO2023では日本サイドの責任者として二つのブースとメインステージでのパフォーマンスをプロデュースした。
現在、日本の基層文化である大麻の普及と啓蒙やタイと日本を結ぶ活動などを展開中。
2024年、本居宣長の宮〈特別賞〉を受賞。