夏の終わり、将来の夢、描けない

夏の終わり、将来の夢、描けないという感覚が日々の生活に影響を与えていちゃったりする今日この頃、台風の予報が何度も出されますが、実際には大きな被害が出ることは少なく、まるで「来る来る詐欺」のように感じちゃったりしつつも何気に日本各地で被害は出てるし、交通機関も乱れまくってたりしつつ、気候は依然として蒸し暑く、特に湿気が多くて外出する際には不快感を抱くことがよくあったりして、まだまだエアコンはクーラーとドライを交互に切り替えたりしちゃってるんだけど、このような不安定な気候の中で、夏のイベントが次々と終了し、その余韻を楽しむ間もなく、秋のイベントへと移行していることに気づかされてる今日この頃なんだよな。まぁ、日本中のいわゆる大麻村周辺が一堂に会する12年に一度のミラクルイベント「いのちの祭り」などの夏の行事も一段落したし、またそれぞれの地域の活気に徐々に散りばめられながら秋の催しに向かってシフトしていくのだろう。

そして、10月1日にはに施行予定だった新法が署名やら政治家へのロビー活動やら厚労省への抗議やらが影響したのか1212日予定に延期されるということになたりして、ちょっと喜ぶ関係者と少しばかり予定の狂った関係者やらが大きな驚きと戸惑いの中にいたりいなかったりしちゃってる。さらに、927日まで新しいパブリックコメントが募集されている状況で、このプロセスは法律や政策に対する一般の意見を集めるための重要な機会でもあることだし、多様な意見が反映されることで、より実効性のある法律の形成が期待されるという建前があるから、意見述べておくのはボディブローのように効いてくるはずなんだけどあんまり反映されたという話は聞かない。それでも、一般市民や業界関係者が意見を提出することで政策がより良い方向に進化する可能性はあるし、官僚も一応目は通さざるを得ないから、やる意味はある。

栽培免許に関しては来年の3月以降に手続きが始まる見込みで、CBD事業者が撤退も視野に混乱するのとは違って全国各地さまざまに動き出している。まだまだ不確定要素も多くて、今後の動向に大きく左右されるだろうから、どのように影響を受けるのか、また新たなビジネスチャンスがどのように展開されるのか、見通しが立てにくいのが現状ではあるし、収益をあげるための出口戦略まで考えないと勢いだけでは免許は取れて栽培も始めたけどどうやって持続させるかが大変なことになちゃう。

CBDに関連する状況も非常に複雑。CBDは一般的に安全性が高いとされている一方で、容易に麻薬に転換できる特性を持ってることはエビデンスもあり周知の事実。40年くらい前から実は知られていたことでもある。国際的な基準では、CBDは麻薬原料とは見なされないという立場が取られているし、THCAとは異なる扱いを受けるというなんだかこの点において矛盾が生じてるような気がするけどまぁ、そこはそことして、たぶん、CBDからなんか生成して、それが流通や販売、使用の過程でなんらかの社会問題化した場合に麻薬として指定される今までの展開なのだろう。

それに、種子や検査機関に関する基準がまだ確立されていない現状で厚生労働省やCBD事業者は見切り発車的な進行を余儀なくされているように感じるけど、業界全体に不安感というか絶望というか達観というか今後の展開は懸念されまくりだ。ています。なんやかんや言ってもCBD事業者だけでなく大麻の栽培に関わる人々にとっても法律や実務が未整備な状態では、事業の運営や計画が難しいから行政サイドと相談しながら地道に進めていくしかない。

そういえばなんだかんだで9月末には、「ヘンプとカンナビノイドの科学・産業の発展」をテーマにした「第1回東京国際ヘンプカンファレンス」が開催されて業界の専門家や研究者が集まり、最新の研究成果や技術を共有し、今後の展望について議論が行われることになってるし、11月にはCBDジャーニーやカナコン2024が開催され、これらのイベントも今後に向けての情報収集や業界の発展に寄与する重要な機会になれば良いなぁ。あの頃は良かったね、みたいな同窓会的集まりにならないことを望む。さらに、政変や政策が二転三転しつつそこまで混乱が見られないタイでも11月にはヘンプEXPOが開催されるし、合わせて栽培工場やら研究機関の見学会みたいなものもあったりするから国内外の動向を探るには良い機会かもしれない。

アメリカに目を向ければ、もしトランプ元大統領が再び大統領に就任することになれば、大麻に関する政策がどのように変化するのかは非常に興味深い点だ。彼の過去の発言や政策が再び影響を及ぼす場合、大麻の合法化や規制緩和に向けた動きが加速する可能性がある。これによって、国内外の大麻産業がどのように変化するのか、多くの人々が期待と不安を抱きながら注視しているだろう。日本の都知事選では大麻大麻と言っていた候補者の発言は大手メディアではびっくりするくらいにフルカットだったけど、アメリカの大統領選だからなぁ、どうだろう。まぁ、大麻産業の未来は法律や規制の整備、そして社会の認識の変化に大きく依存してるし、今後の動向に注目しておこう。たかが大麻、されど大麻だ。

 

 

松浦 良樹〈Matsumura Yoshiki〉プロフィール

 1970年生まれ。環境問題や自然エネルギー、伝統文化などをメインテリトリーとするライターとして『AFF』『GQJAPAN』『環境ビジネス』『Earth Journal』など様々な媒体に執筆。大麻関連媒体では『HEMP LIFE』『HEMP TODAY JAPAN』など。

NPO法人日本麻協会理事などを務め、20167月に理事長(当時)・沼隆とともに国立京都国際会館で開催された「第1 世界麻環境フォーラム」(別名「京都ヘンプフォーラム」)と呼ばれる「IHEFInternational Hemp Environmental Forum)」の初イベントを開催した。このイベントには世界中から大麻の専門家や産業家の他、日本からは安倍昭恵総理夫人(当時)、京都市長、京都最古の神社である上賀茂神社宮司をはじめ、大麻に理解のあるメンバーが広く参加した。

また、蚊帳研究家として蚊帳の歴史や文化の研究に努めるとともに、ヘンプ100%の藍染の蚊帳やヘンプストロー、ヘンプフィルター、その他、衣食住に関わる大麻アイテムの開発に携わり、普及活動を続けている。

 

2019年ネパールで開催された「ASIA HEMP SUMMIT」において「大麻と蚊帳の博物館の創設」「日本の祈りに関連した大麻」に向けた企画で起業家賞を受賞。

また、タイ王国バンコクで開催された「アジア国際ヘンプエキスポ 2022 」では二大パビリオンのひとつ「golden  hemp  pavilion」の責任者を務めた。

2023年、青淵渋沢栄一翁顕彰会〈士魂商才〉賞を受賞。

アジア国際ヘンプEXPO2023では日本サイドの責任者として二つのブースとメインステージでのパフォーマンスをプロデュースした。

 

現在、日本の基層文化である大麻の普及と啓蒙やタイと日本を結ぶ活動などを展開中。

2024年、本居宣長の宮〈特別賞〉を受賞。