法改正の行方は「団体は増える、されど進まず」なのか?!

 89日。毎月8日と20日がこの「大麻のトリセツ」のアップ日なのだけれども1日遅れてしまった。そんな今日、タイ王国では大麻反対勢力の躍進はどこ吹く風で規制強化の政治的な風向きとは真逆な動きとして各地で解禁一周年のお祝いイベントが繰り広げられているという。日本では法改正は秋の国会になるのか、解散選挙のあおりでまたまた次の機会に持ち越されるのか、さまざま噂は絶えない。まぁ、いまさらのように大麻の茎と種から作られるCBDは合法という指針も出たことだし、日本においては良きにしろ悪きにしろ法改正に向けた大きな動きは変わらず、with法改正の動きは活発化している。

 

 

 そんな法改正の動きにあわせて、あるいはあわせるかのようにさまざまな団体が発足し、凌ぎを削っている。ちょっと検索しただけでも多くの団体がヒットする。他にもあるのだろうが、順不同で並べるだけでも多い。大麻関連ということでは、「大麻のトリセツ」が掲載されている一般社団法人CANNABIS国際事業推進評議会(https://cannabis-jp.com/)もその中に入るだろう。

一部を抜き出すと、

◯一般社団法人日本カンナビノイド協会(AJC

https://a-japancannabinoid.com/

◯一般社団法人日本臨床カンナビノイド学会(JCAC

http://cannabis.kenkyuukai.jp/

◯一般社団法人 麻産業創造開発機構(HIDO

Japan Hemp Industrial Development Organization

https://hidojapan.org/about/

◯一般社団法人日本カンナビジオール協会(JCA

http://www.j-cbd.org/

一般社団法人日本ヘンプ協会JIHA

https://japan-iha.or.jp/

一般社団法人北海道ヘンプ協会(HHA)

https://www.hokkaido-hemp.net/index.html

カンナビノイド審査委員会(一般社団法人日本化粧品協会内

https://japan-ca.jp/cbd/

東京大学大学院医学系研究科 臨床カンナビノイド学

https://plaza.umin.ac.jp/~ccr/

一般社団法人 日本カンナビジオール普及機構

https://jopc.or.jp/

臨床CBDオイル研究会

https://cbd-info.jp/

一般社団法人医療大麻dotオルグ

一般社団法人日本CBD普及協会

他にも、

◯医療大麻を考える会

http://iryotaima.net/

一般社団法人 GREEN ZONE JAPAN

https://www.greenzonejapan.com/

あるいは、

大麻使用罪創設に反対する依存症関連団体・支援者ネットワーク

https://izonsho-shien.net/

◯日本大麻党や麻党、医療大麻解放党などなどの政党、

大藪裁判を支援する、

◯クリアライト(任意団体)

https://www.clear-right.org/

も含めて多種多彩だ。

 すでに休止や解散、活動停止している団体もある。逆に、他業種を含め、大麻に関心を持つ団体も増えてきた。また、個人の活動もなんやかんや盛んにもなっている。上記に挙げた団体も含めて、国内だけでなく海外に目を向ける企業や団体、個人の動きもある。

 法改正による大麻の麻薬化の動きや使用罪の問題、そして医薬医療としての捉え方、審査や検査機関の問題、種の問題、流通問題、出口問題、そもそもの定義問題、派生してさまざまなレアカンナビノイドなどの規制問題、、、とまだまだ議論すべき問題は多く、そのような多くの問題に見て見ぬふりをする限りより良いカタチでの法改正には結び付かず、医療や農業などの分野においても法改正が足枷にならざるを得ないだろう。団体は増える、吸わず進まずでは話にならない。まずは吸え、という議論には与しない。この後に及んでも実はまだまだ混乱の中にあり、しかもコップの中の嵐という状況だ。あらゆることがグレーの中で進む限りなかなか理解の得られる結論はでない。さまざまな団体の思惑が交錯しつつ、出口はぼんやりとした不安の中だ。これは日本国内の問題だけでなく世界的な問題でもあり、目先の利益争いではなく、数年後のみならず5年後10年後、そして100年後まで見据えたビジョンが必要なのだが、、、。さて、たかが大麻、されど大麻。

 

松浦 良樹〈Matsumura Yoshiki〉プロフィール

 環境問題や自然エネルギー、伝統文化などをメインテリトリーとするライターとして様々な媒体に執筆。

 NPO法人日本麻協会理事などを務め、2016年7月に理事・長岡 沼隆とともに国立京都国際会館で開催された「第1回 世界麻環境フォーラム」(別名「京都ヘンプフォーラム」)と呼ばれる「IHEF(International Hemp Environmental Forum)」の初イベントを開催した。このイベントには、世界中から麻の専門家や産業家の他、安倍昭恵総理夫人(当時)、京都市長、京都最古の神社である上賀茂神社宮司をはじめ、大麻に理解のあるメンバーが広く参加した。

 また、蚊帳研究家として蚊帳の歴史や文化の研究に努めるとともに、ヘンプ100%の藍染の蚊帳やヘンプストロー、ヘンプフィルター、ヘンプなどの衣食に関わる大麻アイテムの開発に携わり、普及活動を続けている。

 2019年ネパールで開催された「ASIA HEMP SUMMIT」において「大麻と蚊帳の博物館の創設」「日本の祈りに関連した大麻」に向けた企画で起業家賞を受賞。大麻の専門店「麻草屋」代表でもある。

 また、タイ王国バンコクで開催された「アジア国際ヘンプエキスポ 2022 」では二大パビリオンのひとつ「golden  hemp  pavilion」の責任者を務めた。

 2023年、青淵渋沢栄一翁顕彰会〈士魂商才〉賞を受賞。